IPO銘柄の高騰

ミクシィのほかにも、9月23日マザーズに上場した占い情報配信のメディア工
房(3815)や、大証ヘラクレスに上場した外食向け管理システムのアルファク
ス・フード・システム(3814)がともに初値に対して値幅制限の上限まで買わ
れるなど、IPO銘柄の高騰が目立ちます。

IPOは「宝くじより当たるゲーム」という雰囲気が、個人投資家に根強くあ
るようです。IPOには1千万人超の個人投資家のうち、ざっと10万人が投資
しているといわれています。雑誌等でも大きな特集が組まれるため、魅力を感
じる方も多いと思います。また、ライブドアショックなどで新興市場が厳しい
状況にある中でも、「確かな」リターンをあげてきた実績も買われている要因
といえるでしょう。

ではなぜ、IPO株の株価は上昇するのでしょうか。

新規上場する企業は、主幹事証券会社との間で、業績や類似企業の株価などを
比較検討して適正価格を出しますが、公募価格はそれよりも20%程度低く設定
されているのが通常です。つまり、公募価格に対して、20%程度上昇するのは、
ある意味、理にかなったことです。

また、当然ですがIPO株は上場初日にならなければ株式市場から購入できま
せん。一方で、大株主などは「ロックアップ」と呼ばれる「公開後の一定期間、
市場で持株を売却しない」契約を公開前に交わすことが多く、流通している株
数が少ない状態になるのが通常です。そのため、どうしても「買い」が「売り」
よりも多い状態になるのです。

さらにミクシィのように話題性もあり、将来の事業展開に期待が持てる銘柄で
あれば、株価が高騰するのも当然です。