株式市場に影響を及ぼしたニュース報道 2006年2月 量的緩和の解除タイミング

≪日経平均株価/始値1万6,480円→1万6,205円≫

この時期、にわかに騒がれ始めたのが「量的緩和の解除」です。バブル崩壊後、
不良債権に苦しむ金融機関を抜本的に復活させるために導入されたこの政策は、
いわば緊急避難的な措置。景気回復を受け、通常モードに切り替えようという
動きが強まってきたわけです。

量的緩和によってジャブジャブとしていた資金は30兆円を超えていました。そ
の資金が株式市場に流れ込んだことがそれまでの株高の要因の1つでした。そ
のため、量的緩和が解除されることで資金フローが変わるのでは、との不安が
台頭し始めたのです。

一方で、伊勢丹(8238)が「グループ新10年ビジョン」を発表し、拡大路線を
鮮明にしたり、求人倍率が1倍を回復するなど、景気回復の期待値を維持する
ニュースも多く報道されました。そのため、日経平均株価は1月同様、終わっ
てみれば1万6,000円台を維持しました。